椎間板ヘルニアと腰痛
椎間板ヘルニアと腰痛
椎間板ヘルニアとは
背骨は頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙骨、尾骶骨で構成されています。
そのうち頚椎〜腰椎では一つ一つの関節の間に椎間板と呼ばれるクッションの役割をしているものがあります。
椎間板の中には髄核と呼ばれるゼリー状のものがあり、姿勢不良など様々な要因によって椎間板が傷ついてしまうと、中から髄核が飛び出てしまいます。この状態をヘルニアと呼びます。
そして飛び出した髄核はそこを通る神経を圧迫します。
圧迫して神経が炎症を起こすことにより、圧迫部分の神経支配領域に疼痛、痺れ、筋力低下などの症状を引き起こします。
コロナ禍でデスクワークが増えた近年、腰痛、椎間板ヘルニアで悩む患者さんが急増しています
その大きな理由として前屈みや猫背の姿勢で座り続ける習慣が椎間板に負担をかけるからです
オーストラリア・シドニー大学の調査結果によると世界20カ国を対象に平日に座っている平均時間を比べたところ日本が最も長い7時間という結果だったそうです
世界の平均が1日5時間に対して日本は7時間と平均よりも2時間長いという結果です
つまり日本は世界で一番座りすぎている国であり、その環境からも椎間板に負担がかかりやすい国とも言えます
とはいえ猫背でのデスクワークが絶対悪い訳ではありません!
猫背にも力を抜いて楽に座われるというメリットがあります。
私も猫背の姿勢でテレビを見たり、本を読んだりします。
しかし、楽な姿勢=良い姿勢とは限りません
楽な姿勢は疲れやすい筋肉を休ませるため体感的には楽だ!と感じますが、これはまさに錯覚です。
もちろん腰まわりの筋肉は休んでる訳ですので楽になりますが、その分背骨や椎間板には負担がかかっているのです。
ここで私がお伝えしたいことは、猫背が全面的に悪い訳ではなく、猫背の姿勢を長時間とり続けることを避けましょうということです。
デスクワークが中心の方は、せめて30分ごとに立ち上がって背伸びをして背骨への負担をリセットしたり、途中トイレに向かったり、気分転換に散歩をしたりすることをお勧めます。